医学部受験での合格、歯学部受験での合格を目指している受験生なら誰もが模擬試験を受けていると思います。
模擬試験は、「受ければいい」というものではありません。
模擬試験を受けることで、「全国的な受験生と比べて自分はどうなのか?」「他の受験生と比べて、どの科目が弱いのか?」「志望校を目指す受験生の中で自分はどうなのか?」などが分かります。
また、「分かったつもりであったものが、実は分かっていなかった」ということも分かります。
試験における時間の使い方も学べます。
マーク式の試験に慣れることも可能です。
模試を受ける意味はたくさんありますが、成績表が戻って来てからの、模試の利用の仕方を分かっていない受験生は多い、と感じます。
模試の成績表が戻ってくると受験生は、まず「偏差値」に目が行くのではないでしょうか?
そして、A判定やC判定、E判定などの「合格可能性」も気にするでしょう。
「偏差値」や「合格可能性」を気にするのはいいのですが、そこで終わらないようにして下さい。
合格可能性だけでなく、「志望校内順位」も見て下さい。
同じ大学の医学部や歯学部を志望する受験生の中で、自分はどうなのかを確認すると同時に、合格圏に入るにはあとどのくらいの点数が必要なのかも考えて下さい。
そうすることで、今後の勉強の具体的なイメージがつかめます。
さらに、設問別の得点も見て下さい。
設問別に、模擬試験の受験者全体の正答率を確認するのです。
ここで、正答率50%を超える問題で自分が落としている問題があれば、「落としてはいけない問題を落とした」ことになります。
この問題を「なぜ間違えたのか」、「なぜ正答できなかったのか」をしっかり振り返って下さい。
私立医学部を受験するなら、受験生全体の正答率が40%までは「落としてはいけない問題」と考えて下さい。
医学部受験にせよ、歯学部受験にせよ、「落としてはいけない問題」を落としていては、志望校合格は怪しくなります。
最後に、計算間違いやマークミスなどの「ケアレスミス」が無かったかを確認してください。
万一、ケアレスミスがあったら、「やっちゃった。次は気を付けよう」で終わらせてはいけません。
「次、気を付けよう」で終わらせていると、また同じミスをしてしまいます。
ケアレスミスがあったら、「なぜ、あの時こんなことをしてしまったのか」を振り返ることが大切です。
「計算用紙の使い方が雑だった」「問題文をちゃんと読んでなかった」「早く解かなければ、という気持ちが強すぎた」など、「その時、なぜそんなことをしたのか」が分かれば、次からは具体的に注意することが出来ます。
こういったことは、普段の勉強では出来ないことです。
模擬試験を受けたからこそ分かることです。
模試は受けるだけでなく、受けた後こそ大切にして下さい。