医学部受験、歯学部受験を控えた受験生全員が、「やる気に満ちて頑張っている」というわけでは無いでしょう。
中には親から見て、「やる気が感じられない」という受験生もいることでしょう。
難関中の難関である医学部入試はもちろん、歯学部入試も「勉強しないで合格」はありません。
医学部入試も歯学部入試も、他の受験生との競争になります。
他の受験生がやる気を持って日々の受験勉強に取り組んでいる中、勉強に身が入らない状態では、受験結果は心配です。
親がいくら心配をしても、勉強をして医学部入試、歯学部入試を受けるのは受験生本人です。
親がいくら言ったところで、「なかなか本人のモチベーションが上がらない」、ということはよく聞く話です。
受験生本人の「笛吹けど踊らず」状態に、親御さんも困惑しているかもしれません。
こんな時に、受験生の親はどうすればいいのでしょうか?
私が多くの受験生を見てきて、「やる気が十分には感じられない」と感じる受験生の多くは
「医師になりたい、歯科医師になりたい」という気持ちが不足していると感じました。
目標が曖昧では、なかなか本気になれません。
逆に「やる気満々」と感じる受験生は、「絶対に医師になる」、「歯科医師になれば、これが出来る」という強い気持を持っていると感じて来ました。
「医者(歯科医師)になれればいいとは思うけど・・・」では、なかなか気持ちが入らないでしょう。
こういった受験生に、親はどう接するべきか?
親御さんが医師や歯科医師であれば、自分自身が「医師になって良かった」「歯科医師になって良かった」という話を折に触れ話してください。
父親(母親)が医師や歯科医師で、寡黙な人であれば母親(父親)が「お父さん(お母さん)は、よくこう言っている」と話すといいでしょう。
これは親である必要はありません。
親族や親しい人でも構いません。
ぜひ、「医師や歯科医師という職業の素晴らしさ、やりがい」を受験生に伝えてください。
親が医師や歯科医師ではない場合は、親自身や親族、親しい人が医師や歯科医師に助けられた話をするといいでしょう。
「あの時は、どうなるんだろうと思ったけど、医師(歯科医師)に助けられた。医師(歯科医師)は、本当に大切な仕事だと思う」といったような話をするといいでしょう。
そこから話が広がれば、なおいいと思います。
昨日、イギリスの研究機関が今年のノーベル賞の有力者を発表しました。
日本からは二人の研究者が「有力」とされましたが、二人とも医療に関する研究をする人でした。
ノーベル賞の発表は来月2日の医学生理学賞からです。
日本人研究者が受賞することがあれば、その話題を話して、そこから広げていくのもいいと思います。
結局、何より大切なことは受験生本人が「医者になるんだ。歯科医師になるんだ」という強い気持を持つことです。
親は、その気持ちの醸成に手を貸すことを考えてください。