2月18日(日)に一般選抜の1次試験を行った東京慈恵会医科大学で、1次試験合格者の発表がありました。
今年の1次試験合格者は504名で昨年に比べ55名多い1次試験合格者でした。
昨年は1次試験合格者449名から正規合格者168名、繰り上げ合格者65名、合わせて233名が東京慈恵会医科大学に合格となりました。
東京慈恵会医科大学は医学部入試を一般選抜だけに絞っていて、学校推薦型選抜(推薦入試)や共通テスト利用入試などは行っていません。
また、一般選抜後期試験も行わず105名の入学者を、1回の一般選抜だけで選抜しています。
「私学の雄」と称される慶應義塾大学医学部の入学定員は110名ですが、一般選抜の募集定員は66名です。
残る44名は、「付属校推薦」での入学者となります。
医学部入試は、原則的に試験の成績順に合否が決まります。
慶応義塾大学医学部の例でザックリ言えば、「上位66名」が合格となります。
これが、入学定員すべてを一般選抜で選抜するとなると「上位110位までが合格」となります。
「上位66位まで」と「上位110位」までなら、いわゆる「偏差値」も変わる可能性があります。
多くの私立医学部の入試では、「推薦・AO」、「共通テスト利用」、「一般選抜後期」など様々な入試を行っていますので、「偏差値」が算出される一般選抜前期の募集人員は少なくなります。
募集人員が少なくなれば、「偏差値は高くなる」と言ってもいいでしょう。
そんな中、東京慈恵会医科大学医学部医学科の入学試験は、「1回の一般選抜のみ」となっています。
入学定員105名を1回の入試で選抜しているにも関わらず、非常に高い「偏差値」を維持しています。
東京慈恵会医科大学の底力を感じます。
さて、東京慈恵会医科大学の2次試験では小論文と面接が行われます。
東京慈恵会医科大学の小論文は試験時間90分で、1200字以上1800字以内の小論文を書くことになります。
これは、東京慈恵会医科大学が「きちんとしたレポートを書ける学生」を求めているからで、小論文に25点の配点を付けています。
他の医学部の小論文とは一味違う小論文ですので、まずは過去問で「慈恵の小論文」に慣れておいてください。
東京慈恵会医科大学の面接では、6回の個人面接が行われ30点の配点となっています。
基本はMMIですが、普通の「医学部の面接」も行われていますので、「医学部志望理由」や「東京慈恵会医科大学の志望理由」なども準備しておいてください。
よくある「医学部の面接」は、毎年同じようなことが聞かれますので、事前に答を準備することは可能ですし、十分な練習を重ねることも可能です。
ただ、都市部の受験生はしっかりとした面接練習が出来ても、いわゆる地方の受験生は、そういった面接対策を受けることが出来ないかもしれません。
メルオンのようなオンライン個別指導を受けることで「地方の不利」は無くなるのですが、
まだまだ一般的ではありません。
「置かれた状況の違う受験生を同じように評価していいのか?」ということから、MMIの導入が始まり広がりを見せています。
MMIは、事前に答を準備することは出来ませんが、「MMIとは、どの様な面接なのか」、「ポイントはどこにあるのか?」を理解しておくことは出来ますので、東京慈恵会医科大学の2次試験に臨む受験生の皆さんは、準備を進めて下さい。