明日、4月1日から新年度になります。
新年度になれば、高校2年生が「受験生」と呼ばれる高校3年生になります。
新高校3年生から、いわゆる「新課程」で学んでいますので医学部入試、歯学部入試も「新課程入試」に移行します。
「新課程」に対し、浪人生が学んだ過程を「旧課程」と言います。
例えば数学の「新課程」では、「旧課程」ではなかった数学Cが新しく登場します。
また、新課程入試となる来年1月の試験から試験時間の延長、問題数の増加と共通テストが大きく変わります。
医学部や歯学部を目指して浪人することを決めた受験生の皆さんは、「新課程入試になれば、自分が習っていないことも出題されるから大変だ」、「新課程入試に向けて、自分が習っていないことを新たに勉強する必要がある」、「新課程入試は自分にとって不利になる」と考えているのではないでしょうか?
浪人生の皆さんは、「新課程入試」に不安を抱いているかもしれませんが、少なくとも私立医学部受験、私立歯学部受験では、浪人生の皆さんも「新課程入試」を不安に思う必要はありません。
私立医学部入試、私立歯学部入試は、「現役生限定」でない限り浪人生も受験します。
医学部入試も歯学部入試も「新課程入試」に移行しますが、来年度は新課程で学んでいない受験生のために「経過措置」が取られます。
「経過措置」とは、「旧課程で学んだ受験生に配慮する措置」です。
具体的には、「新課程分野の問題には、選択問題として旧課程からの問題を出題し受験生がどちらかの問題を選択出来るようにする」ことになります。
来年度の医学部入試、歯学部入試では「経過措置」がありますので、不安に思う必要はありません。
さらに、もっと現実的な話をしましょう。
来年度の私立医学部入試、私立歯学部入試では「新旧どちらの受験生も学んだことからの出題」になると思われます。
極めて現実的な話になりますが、大学にとって入試問題を作ることは非常に負担の大きな作業になります。
入試問題作成の負担が大きいため、最近では「過去問活用宣言」をする大学が非常に大きくなっています。
これは、入試問題に「過去にどこかの大学で出題された問題を使うことがある」という宣言です。
「入試問題を作るのは大変だから、よその大学で出した問題を使わせてもらう」ということです。
入試問題と解答を作り、出題ミスが無いかのチェックをしますが、それでも出題ミスは無くなりません。
それくらい、入試問題を作るのは大学にとって負担が大きいのです。
新課程用と旧課程用の問題を作ることは、倍の負担になります。
さらに、新課程用の問題は参考に出来る問題も限られています。
特に、「医科大学」や「歯科大学」といった単科大学は教員数も限られており、新課程用と旧課程用の問題をそれぞれ作るのは、かなり負担が大きくなると思われます。
そう考えると、新課程で学んだ受験生にも旧課程で学んだ受験生にも対応する問題だけの出題となると考えられます。
いずれにしても、浪人生の皆さんは「新課程入試」を不安に思う必要はないと言っていいでしょう。